「………ごめん」



無意識に謝ってしまったけど、佑斗の歪んだ顔は直らない。



なんで傷つくの?



私達はただの幼馴染で

佑斗には彼女がいて

もう私のことなんて。



「……、…千紗」



名前を呼ばれ、顔を上げる。


見つめる先は、佑斗の顔。



静かな教室に部活中の生徒の声。

2人っきりの空間。



心臓は早く動いて

全意識が、佑斗に向く。





「俺───…」