そしてまたボーっと外を眺めていたら

ガタッと椅子を引く音がした。


それは私がいる席の前。

誰?と、思う前に目の前の席に視線を移せば、動揺のあまり勢いよく立ち上がってしまう私。



「逃げんな。」



だけど、そんな私の腕を掴む、佑斗。


ニゲラレナカッタ。



「えっ…と……」

「………………」

「(座れって言ってる…)」



顎でそう指図する佑斗に私は動揺しながらも席に座った。


掴まれている腕は未だ離してくれない。