その日の夜。
18時に学校を出て、家に戻ると
「えっ。……何してんの?」
自分の部屋に入って早々びっくりした。
部屋の隅っこで三角座りをする千紗がいたから。
いや、ここ、俺の部屋なんだけど。
「帰る場所間違えてない?」
「そんなわけないでしょ…」
よく分からないが、
テンションが低いのは見てわかる。
「どうやって入ってきたんだよ」
「佑斗のママがいれてくれた」
「(勝手に…)」
いつものことながら、ほんと勝手だと思う。
年頃の男の部屋にいれるなんて。
千紗も千紗だ。
俺に警戒することなく入ってくるし。