「じゃあな」

「あ、うん。行ってらっしゃい」



お風呂場へと去って行った佑斗を少しだけ目で追った。



「今の見た?」

「見た見た…」

「千紗〜」



「ん?」



先に行ってたはずの友達たちが私の元へ戻ってくると、


私を囲んで



「あんた達付き合ってんの?」

「え?付き合ってないけど、なんで?」

「いや……だってさ、」



みんなが声を揃えて言う。



「キスされてなかった?」

「…………え?」

「頭に」

「いや……されてないけど…」



………いやまてよ。

言われてみればそんな感覚もあったような…