ミツくんは私の背中をさすって、

「辛かったよな」

って、一言言ってくれた。

その瞬間、私の心の中で、なにかがプツンと切れた。

そして、ミツくんの腕の中でひたすら泣いた。



「苦し、かったの。本当は。
でも、嫌だとか思ったら、サイテーだって...
私は、リカのお姉ちゃんなのに、喜んであげられなくてサイテーだって...」

「うん」

「でも、本当はずっと、苦しかった。
イツくんにこっちを、見てもらいたかったんだよっ!」



イツくんは、私が泣き止むまでずっと、私の背中をさすってくれた。

そのおかげで、次の日からは普通にできた。

リカとイツくんも順調...のはずだったのに。

中学3年生の冬、私達は4人でイルミネーションを見に街に出掛けた。