数週間経ったある日、ミツくんがまた、私の家に来た。



「私は、なんでもないから、帰って?」

「今日は莉梨逢に、渡すものがあって来たんだ」

「渡すものって?」



ミツくんが私に、小さな封筒を渡してきた。

そこには、『リアへ』と書いてある。

イツくんの字だった。

丁寧だけど、ちょっとだけいびつで。

それは、イツくんの字だった。



「これ、どうして?」

「良いから開けてみて」



言われるがまま、封筒を開くと、便箋が入っていた。