「だからどっちにも、笑っててほしかったんだ」



ああ、この人には敵わない。

ミツくんには敵わないよ。

そう思った。

こんなに想ってくれる人が2人もいて、リカは、幸せだったんだね。



「2人とも、ごめんね。
私、リカがいなくなってキツくて、笑えてなかった。
笑うよ、私。
自分のためにも、リカのためにも」

「「ああ」」



そう言った、2人の笑顔が眩しかった。

そして、そこからは普通の毎日。

相変わらず、広い一軒家には、私が1人だったけど、前より、幸せだったし、笑えていた。

きっと、2人がいたからだね。

そして私達は、そんな毎日が、永遠に続くと想っていた。

あの日、永遠なんてないことを、思い知ったというのにね...