情けなく、溢れそうな涙を必死で堪える。



「あんた、あの2人から離れろよ」



それだけは、嫌だ。

私にとってあの2人は、特別だから。

なによりも、大切だから。



「だ...」

「は!?」

「嫌だ!離れたくなんてないっ!」

「へぇ、じゃあ痛い目見せてあげようか?」



そう言って女の子達が手をあげた。

打たれる!

覚悟したけど、痛みはない。

ど...して?

上を見上げると、イツくんが女の子の手を掴んでいる。



「莉梨逢に、なにしようとしてんだよ!?」



2人が女の子達を睨み付ける。

怖い、怖いよ...



「やめてっ...?やめてよっ!」



言ってしまってから気づいた。