「部活は大丈夫なの?」

「うん。まあ一日くらいは許してもらえるでしょ、きっと」

「ならいいんだけど……」



どちらの部活でもエース的ポジションにいるはずの彼が休みとなると、その部活的にはわりと痛手なのではと思うけれど、本人が気にしてなさそうなので下手な口出しはしないことにした。



「じゃあ決まり。行こう」



瞳を輝かせて立ち上がった水谷くん。


私も慌てて鞄を背負い、その背中を追った。