「なんなのあの子、橘先生のお気に入りだからって調子乗ってさぁ」
「明日、ここから仕事行くらしいよ、どんだけ自分勝手なの」
「もしかして橘先生にかまってほしくていやいや言って拒否してたり?」
「計算たかい女」
「あんだけ橘先生にかまってもらえるならわたし病気なってもいいかも」
「なれるものならなりたいよね(笑)」
「橘先生もいい迷惑してるんじゃない
最近、ずっと病院いて疲れてそうだし」
「まぁ全部あの子のせいよね、可哀想」
聞きたくもない話が
トイレに向かう途中のナースステーションから聞こえた。
そこには3人の人影。
どう考えてもわたしの事としか思えない
もうこれ以上聞きたくない。
耳を塞いで走った
そんなこと思われてたの。
病気になりたい?
なってくれるなら変わって欲しい
小さい頃からいろんなことを我慢してきた
彼氏だってわたしに持病があると知ったら
「支えられない」
と振られてから恋愛なんか怖くてできなくなった。
学校だってなかなか行けなくて友達もできなかった。
全て我慢してきたのに...
わたしの中でプツリと何かが切れた