「っ……、でもっ」


自分から言っておいてなんだが、抵抗があった。


「好きなんでしょう、その子のこと。男ならどんといくのよ」


母さん……。

ふんっと鼻息をたてて言った。

腰に手をあてて。


「そうだな」


父さんも頷いた。


……俺も思うことはあるが、覚悟を決めた。


「ただし、学業はちゃんとするんだぞ」

「あぁ、ありがとう」


そう言って、俺はなんとか両親の了解を得て、次の日には担任に進路希望を提出した。

第一志望を見た時の担任は、お前なら大丈夫だろと言ってくれた。

天宮を受けると言ったら、友人も担任と同じで戸惑っていたけど、応援してくれた。

その事に感謝して、天宮に受かるために勉強に励んだ。


その甲斐あって、無事に天宮に受かることが出来た。

噂では、川澄も受かったらしい。