思わず絶句した。

そりゃ、じいちゃんが亡くなってばあちゃんはすごく悲しんでた。

それはもう、母さんに父さん、もちろん俺も見ていられないくらいに……。

そして、その時に昔ながらの友人が、ばあちゃんをずっと支えてくれて……立ち直れたことも知っている。

今の様子じゃ到底考えられないが……。

たぶん、ばあちゃんは、その友人に会いに行きたいんだろう。

その気持ちは、分かるが……。


「……分かったわ」


母さんが静かに言った。

1番反対すると思ったのに。


「でも、気をつけてよね」

「俺も、反対はしない」


ばあちゃんを見て、そう言った。


「ありがとうね。気をつけるから」


そう言って、ばあちゃんは毎朝隣町まで行くことになった。