そう俺が言うと……


「べ、別にっ、そんなことねえよ⁉︎」


案の定、慌てだした。


「……その反応、認めてるって意味だからな」

「ははっ、おもしれぇ」


その後、赤くなったソイツを他の奴らと一緒に笑った。


この時は、俺が話題に出ていた女と関わることになるなんて思ってもみなかった……。



月日は流れ……


俺たちは進路を決めないといけなくなった。

でも、大体の奴らが桜宮高校に内部進学する。

もちろん、俺も。

わざわざ他の高校に行くより、中学の隣にある高校に行ったほうが近いからな。

ある日、俺は進路希望を書くための用紙を持って帰った。


「ただいま」


そう言って中に入ると、遠くに住んでいて、なかなか会えないばあちゃんの声が聞こえてきた。


「おかえり、雷斗」