「やっぱりね。その制服はこの前写真で送られてきた私の孫の制服と、とても似ているからね。気付いたのよ」


その言葉に驚いた。


「お孫さんがいるんですか?」

「ええ。男の子で、あなたと同じ一年生なのよ。……なんだか、運命を感じるわねぇ」


おばあちゃんはそう言うと、私を優しい瞳で見つめた。

なんだか恥ずかしかったけど、心がポカポカしていた。


「次は〜天宮、天宮〜」


運転手さんのアナウンスが聞こえてきた。

名残惜しいけど、おばあちゃんに挨拶をしなければならない。


そう思って、おばあちゃんに向き直った。


「おばあちゃん、私次で降りるので。」

「あらそう。……あなたはこれから毎日このバスに乗るの?」

「えっ、はい」


急にそんなことを聞くなんて思ってもみなかった。