慌てて謝るも、彼女は声を発さなかった。

どうしよう……すごく失礼だ。いくら、可愛くても、初対面の人にこんな事言っちゃいけないよね……。

もう一度謝ろうと思って口を開こうとした時、視界が暗くなった……。


「なんて良い子なの……⁉︎」


えっ……⁉︎


気づいた時には彼女に抱きしめられていた……。


「あ、あの……た、平さん……?」


動揺していると、彼女が言った。


「ねぇ、名字じゃなくて、名前で呼んでよ。凛って、ほら……」


えっと……怒ってないのかな?

疑問はあったけど、彼女の目がキラキラしていたので、思い切って呼んだ。