「それは頼もしいですね。では早速、案内をお願いすると致しましょうか」
「了解! ではこちらにおいで下さいな!」

 セシリーは最近覚えた魔法騎士団の敬礼を真似すると、キースの腕を引いて通りの向こうを指さした。
 


 クライスベル商会の総合販売所で、キースの希望した大体の品物を揃えることができたため、買い物自体にはそう時間は掛からずに済んだ。その後いくつか足りない品物を別の店舗で購入し騎士団へと戻る途中、通りから外れたところの一軒のこじんまりとした喫茶店にセシリーは連れてゆかれた。

 店内の内装は落ち着いた色合いで、窓の配置がよいのか、差し込んだ温かい光テーブル席を照らしている。食後にお茶をしていたら、ついついうとうとしてしまえそうな、とってもいい雰囲気のお店だ。