それなのになんらかの効果が発揮されてしまうのは、そもそも女神の魂を宿している存在だからなのかもしれなかった。

(どの程度の手伝いで畑に影響が出るのかも調べておこう……。大規模農園を作ったときにどれくらい私の手が必要なのか、今のうちに知っておかないと)

 エステルは仕事をしたがるレスターと一緒に収穫を終えてから、いつものように水を汲んで野菜たちに与え始めた。

 今度こそ休憩に入ったレスターが、パンを口にしながら言う。

「エステルが水やりすると、野菜が喜ぶ気がするよな」

「う、うん。そうだね」