ジョゼフが友人達に会いに行こうと連絡したが、家には来てくれるな。外で会おう。と皆が口を揃えて言う。


 なぜならジョゼフの友人の妻達はジョゼフの行動に嫌悪しかなく、友人達もその妻達に酷く責められ肩身の狭い思いをしていた。

 
 ジョゼフは学生時代からアグネスを伴っていた事を、友人達の妻ももちろん知っているわけで……

『別れたと思っていたんだ!』と言い訳をし、まさか邸に住まわせていたとは知らなかったようだ。


 婚約者が幼いと大事にしなかったのに、美しくなっていた妻ルーナに鼻の下を伸ばしている自分勝手な男。そして堂々と愛人を邸に囲う。想像しただけでも女性の目からしたら嫌悪の対象となる。


 ジョゼフが友人との待ち合わせの広場へ行くと



「「「悪霊退散ー!」」」


 ジョゼフに向かって塩を撒く大勢の女達。何が起きたか分からないジョゼフ。


「うわっ、なんだなんだ!」


 塩が目に入らないように腕で目を庇うが塩のシャワーは容赦ない。


「己の行いを反省しなさい!」
「女性をバカにするな!」


「ぷはぁ、何の事を……ルーナの、」



「その名前を軽々しく呼ぶな!」
「美しく聡いルーナ様より愛人を選ぶなんて!」


「ぷはぁ、ルーナの方が、ぷはぁ、いいに決まっている! ルーナが、ぷはぁ。抱かせてくれなかったんだ!」

 ゲホゲホッ……むせ返るジョゼフ。


「「「「「最っっっ低」」」」」


「悪霊ではなくて単なる助平なんじゃないかしら……」
「あの顔……」
「気持ち悪いわ……」


「手持ちの塩撒いて撤退!」



「「「「「「「「はい」」」」」」」」




 ばさぁ!!!!!



 ジョゼフの頭上に塩を被せて女性達は帰って行った。


「ナメクジのようにあそこも縮めば良いのよ」

 


 あははははっ~~。