①私の(お互いの)プライバシー・プライベートに侵害する事は許さない
②白い結婚とする
③アグネスを虐めてはならない
④侯爵家の夫人として務めよ(公爵家当主に相応しい行動を望む)
⑤私の(お互いの)金の使い道に異論は唱えない
⑥王家主催のパーティー以外出席はしない
ちゃんと書類を理解する事は出来たのだな。私のところがお互いになっているだけだ。
ルーナ自身に決めさせ、サインを書かせる。これで周りが知る事がないだろう。
この件に関して二部用意してある事から、私とルーナが持っている書類となった。
結婚式はもうすぐだ。ルーナに会うのも久しぶりだ。最低である事は理解しているが、子供の機嫌を取るのは面倒なんだ。
ルーナは私の顔を見る度怯えた顔をしていたな……
子供は手が掛かり、機嫌を取るのが面倒で時間の無駄。そんな子供との子を作ろうとは全く思わない。
******
【ルーナ視点】
とうとうこの日がやってきた。結婚式の半年ほど前にジョゼフから来た手紙を見て、私は泣いた。
ジョゼフは私と違って大人の男性だ。頻繁に会う事もなかったし、そう言った類の女の人がいてもおかしくはない。そう思っていた。貴族の結婚は恋愛ではない、家の為。
結婚後、後継が生まれてから愛人がいると言う男の人の話は聞いた事がある。
お茶会などでも耳年増な私たちはそう言った話も話題に上がるし、政略結婚であっても結婚に憧れる年代。
両親が仲良くしている姿を見ているとそうありたい。なんて淡い期待があってもおかしくはないでしょう?