調べて彼女のことを知って把握した気になってしまうのは嫌だと思った。彼女の事を知りたいけれどそうじゃない。

「いや、良い。また買いに来る」


「あの子可愛かったから、相手いるのかなぁ……エミリオ様後悔しないように手を打っといた方が良いと思いますよ」


「……………………」



 それからリュウの言葉は的中した。一ヶ月後あの店に行くともうルーナの姿はなかった。


 しばらくこの国に滞在する予定だ。菓子を買いに来る時にまた会えたら良いけれど……我ながら情けないがこうする他ない!