私には兄がいる。王太子殿下の友人でもあり実業家。何をしているかよく分からないけど、儲けているらしい。だから私も王太子殿下と知り合う事ができて王太子妃様と懇意にさせてもらっている。
「よぉ、久しぶりだな! 侯爵殿とは仲良くしているのか?」
「……………………う、ん」
えへん、えへん
誤魔化すために咳をした。
「えへん虫かしら……喉の調子が」
兄は早々に勘づいたようだ。
「うまくいってないんだろうな! 世の中の女性は初夜を迎えると人妻の色気というものが明らかに出るものだが、お前にそれは感じられない! それに結婚して三日だと言うのに一人で家から出るなんて有り得ない事だ! 普通の男は若くてぴちぴちしたお前の様な女を目の前にすると一日中抱いていたいと思うものだ。そうなると腰が砕けて元気に歩き回る事はできない!」
ズバッと遠慮なく言い切る兄……恥ずかしすぎるでしょう。兄にこんな事を言われて……ムッとしながら答えた。
「侯爵様とはそう言う関係ではありません。放っておいてくださいな。たった一人の妹の結婚式にも参列しないデリカシーの欠片もないお兄様なんて知りませんっ」
「はははっ。拗ねているんだな! よし今日は一緒に食事をしよう。久しぶりに兄妹の語らいをしようではないか! スージー悪いが侯爵殿にはそのように伝えてくれ」
「畏まりました」
スージーは兄に頭を下げて出て行った。住みなれた伯爵家の方が居心地が良いわね。
あら? もしかしてお兄様。
「よぉ、久しぶりだな! 侯爵殿とは仲良くしているのか?」
「……………………う、ん」
えへん、えへん
誤魔化すために咳をした。
「えへん虫かしら……喉の調子が」
兄は早々に勘づいたようだ。
「うまくいってないんだろうな! 世の中の女性は初夜を迎えると人妻の色気というものが明らかに出るものだが、お前にそれは感じられない! それに結婚して三日だと言うのに一人で家から出るなんて有り得ない事だ! 普通の男は若くてぴちぴちしたお前の様な女を目の前にすると一日中抱いていたいと思うものだ。そうなると腰が砕けて元気に歩き回る事はできない!」
ズバッと遠慮なく言い切る兄……恥ずかしすぎるでしょう。兄にこんな事を言われて……ムッとしながら答えた。
「侯爵様とはそう言う関係ではありません。放っておいてくださいな。たった一人の妹の結婚式にも参列しないデリカシーの欠片もないお兄様なんて知りませんっ」
「はははっ。拗ねているんだな! よし今日は一緒に食事をしよう。久しぶりに兄妹の語らいをしようではないか! スージー悪いが侯爵殿にはそのように伝えてくれ」
「畏まりました」
スージーは兄に頭を下げて出て行った。住みなれた伯爵家の方が居心地が良いわね。
あら? もしかしてお兄様。