「このままお兄様にオーナーになって貰ってもいい?」
「お前がいいと言うなら引き継ぐ」
「私、エミリオ様に告白されたの」
「ほぉ」
「お店の事とか、卒業したい事とか、侯爵家の事とか気になってて、一つずつ解決したいから返事を待ってほしいって言ったの」
「お前らしい答えだな。しかし待つ身にもなってやれよ」
「帰ってきて良かった。お兄様ってばカッコいいんだもの」
「今更知ったのか。残念な奴だな」
「お兄様の部屋を見ていたら資料だらけで笑っちゃった! 飄々としているけれど努力家なんだね」
「……どうだろな」
「朝、汽車に乗ると夕方には家に帰って来られるもの」
「近いもんだ」
「何かあったらすぐに飛んできたいから」
「ホームシックになっても、エミリオ殿と喧嘩してもすぐに帰って来られるぞ」
「ふふっ。そうね……また駅まで迎えにきてくれる?」
「私はこう見えて忙しいから頻繁には困る」
「エミリオ様に返事をしなきゃ」
「ヘタレだと思っていたが、ちゃんと告白できたんだな」
「お酒を飲んでいたけどね」
「やっぱりヘタレじゃねぇか!」
「気持ちが伝わったから良いの!」
「いつ戻るんだ?」
「せっかく来たからあと三、四日はいるつもり。スージーだって家族に会いたいでしょう?」
「そうだな。それなら久しぶりに王太子と王太子妃に会いに行くか?」
「うん! プリンを作って持っていこうかなぁ」
「……そうだな、喜ぶと思うぞ。喉越しが良いものの方が口にできるだろう」
ぽそっと口にするアルベーヌ。後でわかるのだが、王太子妃のお腹には新たに生命が宿っていた。
「お前がいいと言うなら引き継ぐ」
「私、エミリオ様に告白されたの」
「ほぉ」
「お店の事とか、卒業したい事とか、侯爵家の事とか気になってて、一つずつ解決したいから返事を待ってほしいって言ったの」
「お前らしい答えだな。しかし待つ身にもなってやれよ」
「帰ってきて良かった。お兄様ってばカッコいいんだもの」
「今更知ったのか。残念な奴だな」
「お兄様の部屋を見ていたら資料だらけで笑っちゃった! 飄々としているけれど努力家なんだね」
「……どうだろな」
「朝、汽車に乗ると夕方には家に帰って来られるもの」
「近いもんだ」
「何かあったらすぐに飛んできたいから」
「ホームシックになっても、エミリオ殿と喧嘩してもすぐに帰って来られるぞ」
「ふふっ。そうね……また駅まで迎えにきてくれる?」
「私はこう見えて忙しいから頻繁には困る」
「エミリオ様に返事をしなきゃ」
「ヘタレだと思っていたが、ちゃんと告白できたんだな」
「お酒を飲んでいたけどね」
「やっぱりヘタレじゃねぇか!」
「気持ちが伝わったから良いの!」
「いつ戻るんだ?」
「せっかく来たからあと三、四日はいるつもり。スージーだって家族に会いたいでしょう?」
「そうだな。それなら久しぶりに王太子と王太子妃に会いに行くか?」
「うん! プリンを作って持っていこうかなぁ」
「……そうだな、喜ぶと思うぞ。喉越しが良いものの方が口にできるだろう」
ぽそっと口にするアルベーヌ。後でわかるのだが、王太子妃のお腹には新たに生命が宿っていた。