それから四阿に到着してお茶を飲むことにした。のんびりと時間が流れる公爵家の庭。


「今日が舞踏会なんて信じられませんね。ゆったりと時間が流れていて素晴らしいお庭です」

「そう言って貰えると庭師が喜びますよ。女性の準備というのは大変なんですね……知りませんでした」

「流石にここまでとは……お姫様にでもなったような気分です」

 何から何まで一流だもの。

「メイド達が張り切っていますね。こんなに楽しそうにしているメイド達を見るのは初めてのような気がします……」


 公爵家には女の子がいないから、みなさん楽しそうにしているのね。