「今日は、皆から御酌されるもんだから、飲みすぎちゃったわ。」

私は快斗と夜道を並んで歩きながら、熱くなった頬に手を置く。

快斗は「うん..」とだけ呟いて、なんだか思い詰めたような面持ちで上の空だ。

私は少し違和感を覚えたが、「今からうちに来る?」と敢えていつも通りの態度で問いかけた。

すると、快斗は急にピタリとその場に足を止めた。

その表情は今にも泣きだしそうなほど、苦しそうに見えた。

私は「どうしたの?何かあった?」心配になって問いかける。

すると、快斗は「柚葉、ごめん」と呟いた。

「えッ?」

「別れて欲しいんだ...」

私はその言葉に、言葉を失った。

「なんで...?そんな、いきなり..」

私は震える声で投げ掛けた。