数日後。

朝起きて、テレビの部屋に行ったら、ママがブランケットだけを体に掛けた状態で、テレビもつけっぱなしで眠っていた。

部屋の中は微かに煙草のニオイが残っている。
ついさっきまで起きていたのかもしれない。

つけっぱなしのテレビからは朝のワイドショーが流れていて、画面は十二星座占いのコーナーに切り替わった。

二位から十一位までは淡々と進んでいって、ワイプで抜かれたタレント達が自分の星座が出るたびに一喜一憂している。

一位と十二位を残して、MCのタレントが一層もったいぶって、スタジオのスクリーンに一位の星座が映し出された。

水瓶座。

私の乙女座は十二位だった。
ラッキーカラーは水色。

占いなんて信じてない、って思いたいけど、結果が悪いほど気にしてしまう。

世の中の人間の一日の運勢がたったの十二個なわけないんだけど。

ママが雑に掛けてあるブランケットを、掛け直した。

ごそって動いたママがちょっと目を開けた。

「ママ?」

返事は無い。

準備を済ませてもう一回ママの様子を見にいったけれど、まだ眠っている。

「いってきます」

やっぱり返事は無かった。
本当に眠っているかも分からないけど、そっと家を出た。