「父さんが言ったことは本当だよ」

「本当…って…?」

「…」

「真翔…?」

「人殺しなんだ。俺は、父さんが言った通り、人殺しなんだよ」

「そんなわけ…。本当に殺したわけじゃない…でしょ…」

「本当に俺が殺したのと同じだよ」

「真翔…全然分かんないよ私…本当なわけないじゃん!嘘だって言って…」

「ごめん…。俺が殺したようなもんなんだ。俺は…中三の冬…いや、もう卒業式も近かったし…春かな。母さんを、自殺に追い込んだ」

頭が真っ白になった。

今日、「お母さんはお出かけ?」って聞いたら真翔は「うん」って言った。
あの時、真翔はどんな顔をしてたっけ?どんな言い方だったっけ?

思い出せない。

「お母さん…居ないの…?」

「うん」

「亡くなった…の…?」

「うん。俺のせいだ」

「なんで…」