泣き叫んで、言葉にならない声をめちゃくちゃに叫んで、落ち着くまで真翔は私を抱き締めた。

苦しくて、喉が痛くて、どれだけ泣いても心は平気にならなかった。

ママの中の私の存在がどれだけのものかを思い知った。

ママは本当に私が要らないんだ。
お金も尊厳も奪われた。

もう何も残ってない。
これでママが「私のところに」帰ってくる理由は何も無いだろう。

ようやく泣き止んだ私の頬を真翔が撫でた。

「また青くなってる」

「痛い…」

「ん。痛そうだ」

真翔は「よしよし」って言いながら私を抱き締めた。

そのまま何があったのかを全部聞いてくれて、「酷いな」って言って、ギュッて抱き締める腕に力が入った。

「まつり…信用出来ないかもだけどさ、俺が守るから。絶対に。まつりをだいじょうぶにしてあげる。だから…俺を信じて…」

その言葉は非現実的だ。
今の私には未来が暗すぎる。
漠然とした未来の約束を信じるには、今が苦しすぎる。

それでも真翔を信じたい。
真翔が居なくなる未来のほうがずっとずっと怖い。

「ごめん…ごめんなさい真翔…」

「謝んないの」

「ん…」