談笑しながらも洗い物は順調に進んだ。
最初はふたりで濯いでいたが途中からわたしは拭き上げに徹して、一時間ほどで山のような洗い物は見違えるようにぴかぴかになった。
時計を見ると時刻は十時だった。
「ご苦労様。助かったよ、ありがとう」
「いえ、じゃあ食堂の清掃に行ってきますね」
笑顔で返す美輝の隣で、小さく頭を下げる。
井関さんが捌いていた魚の山も、残り半分ほどまで減っていた。
わたし達のコンビは息がぴったりだ。十一時には清掃作業も終わり、報告のために事務所へと戻った。
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