未来の声に視線を向けると、純子が椅子に座ったまま青ざめてすすり泣いている。


「終わった……全然、できなかった」

「まだ結果はわからないでしょう?」


未来の励ましも耳に届いていない様子で、頭を抱えて震え始める。
かなり悪いできだったのかも知れない。


「未来だって知ってるでしょ!? 私、数学だけは本当にダメなんだって!」

「私だって苦手だよ。ここに来てるメンバーはみんな勉強が苦手なんだから」

「そうだよ純子」


私はたまらず声をかける。
ガタガタと震える純子の視線がこちらへ向いた。


「嘘。あんた、勉強できるでしょう!?」


突然掴みかかられそうになって思わず飛び退く。
純子は目を血走らせて私を睨みつけていた。


「私知ってるんだから! あんたが平均点取れること!」

「そ、それは……」