でも、こんなことは誰にも言えない。


だから咲は、「はははっ」と乾いた笑いを口にした。


くっそー。


こんなことになったのは、悪魔な王子のせいだから。


王子颯斗、絶対に許さないんだから。


やっと女子から解放されて、握りこぶしを固めながらカフェに向かっていると、


「咲ちゃん。本当に椎名先輩のことが好きなの?」