そんな空気の中、尋問が始まる。


「咲ちゃん、さっきのことはどういうこと?」


「王子くんは、みんなの王子くんのはずでしょ」


「王子くんになにか言ったの?」


「教科書見せてって王子くんが言ったときから、なんかおかしいなって思ってたんだよね」


「咲ちゃん、抜け駆けして、王子くんに色目でもつかった?」


口早に告げられる言葉というよりも、女子の圧力の方が怖い。