一番前の席の咲からは、一番後ろの颯斗が見えなくて。 でも後ろからキャアキャアと嬉しそうな女子の声が聞こえてくると、なにをしゃべっているのだろうと1日中気になった。 「ねぇ、颯斗今日女子と何を話していたの?」 颯斗が家に帰ってきたら、速攻そんなことを聞いてみる。 「べつに。特になにもしゃべってないよ」 「本当? 本当はなにかしゃべってたんじゃない? だって、女子があんなにうれしそうだったんだから」