どれくらい時間が経っただろうか。 「質問を変えるね。」 その一言を皮切りに、先に静寂を破ったのは叶氷の方だった。 「僕たちは世間一般的には、衣緒の言う通りこれから死ぬんだろうね。」 突然話し出し、意味のわからないことを言い始める。 淡々としていて、彼の意図はつかめない。 「でもね、衣緒。死は、死ぬだけじゃないんだ。この死はね、僕たちの来世につながるんだよ。」 叶氷は話を続ける。