「ばいば~い!」

やってきてもーた。憂鬱な時間が。

「じゃ、俺帰るからっ!明日報告しろよ?」

ランドセルをしょって貴は去っていった。


「はぁ・・・。」

なんで俺がこんなに悩まなあかんねん・


告られるとき、いつも思う。

なんで、人を好きだと思ってしまうんやろって。
振られたとき悲しいんは本人やのに。


そんなことを思うのは、俺がまだ幼いからなん?


んんー!!!!わからんっわかりっこないんやわ!あきらめよぉ!




そう思っている間に屋上へ来てモータみたい。




キィィ


古ぼけとる扉を静かに開けると、一人の女がもうおった。



「ごめん。待たせた?」

びくっと体が動いて、こっちをむく。

「うぅん。えぇの。中瀬君が来てくれただけでうれしいから。」

そいつは少しだけ顔を赤らめた。

「んで、用件はなんや?」

こっちはさっさとすませて帰りたいやけど。

「わかってるとは思うけど、うち、中瀬君のこと好きやねん。やから付き合ってほしい。」

小学校の分際で付き合うぅ??
今の小学生は進歩しとるわぁ(俺もその一人やろうけど)

「すまん。俺、お前のこと好きやないから、付き合うとかそうゆうのでけへんわ。」

そう言うと、女は泣き出した。

泣くとかぁ。俺困るやんっ

「ひっく!・・・うちのこと好きじゃなくてもえぇからっうぅ・・・!好きになってもらえるように努力するからっっ!なぁ、えぇやろ!?グズッ・・・。」

「そーゆわれても。俺も軽い気持ちでゆうとんのとちゃうんやさかい。」

そーゆっても、なかなか引き下がってくれへん。