◇◇◇



チャイムが鳴った途端、理斗の周りには案の定…女子が集まりだした。


そして矢継ぎ早に⎯⎯


「はじめまして、私---!!」
「私は---!」
「珀真くんと琴瀬さんって付き合ってるの?」
「二人はどういう関係?!」



ほら……。


先程までは入学したてならではの緊張感か、静かに視線をチラチラ向けるだけだったのに。

自己紹介が終わった途端すごいこと、意外にも皆肉食だ。


なんて考えていると、私の方にも答える間もなく質問を飛ばされる。


もはやついていけず、苦笑いで傍観していた。


そして "理斗は" と思い見てみると……


なんと机に突っ伏してガン無視だ。

いっそ清々しい程のスルー。

な、ナゼ!?


つい二度見するぐらいには驚いた。

だって、さっきまで普通にというか、無表情でも会話は出来てたのに…!