(うまくやっていけるとは思えないや)

四人のことを少しでもわかろうとKーPOPを聴き、四人が言っていたブランドを調べてみたりもした。だが、KーPOPを好きにはなれず、ブランド物のバッグやコスメもほしいとは思えない。

「こんなんじゃ、あの四人にすぐにバレるよね」

真里がそう呟いた刹那、「あの四人、あんたと友達になりたいわけじゃないと思うよ」と言われる。顔を上げれば、そこには陽毬が立っていた。

「あの四人、ただ自分たちのパシリがほしかっただけなんだと思う。だから自分たちとは真逆のあんたに声をかけて、グループに入れようとしたんだよ。まっ、所詮はパシリだから会話についてこられなくても関係ないって感じだろうけど」

陽毬はそう言うと、真里の方へ近付いてくる。そして、真っ直ぐ目を見つめながら言った。

「好きなもんくらい、好きって言えよ。これが気になってんでしょ?」

陽毬はそう言い、かばんに付けられているアクキーを見せる。真里はハッとし、何度も首を縦に振った。