でもすごく華があるというか、
少し妖艶な雰囲気を醸し出している。

「初めまして。ナナミさんと仲良くさせていただいております、須藤 仁香と申します。」

私は一礼する。

体を元に戻すと、ナナミさんとお母さんは口々にずっと「可愛い」だの「家族にしたい」と言っていた。

ナナミさんが2人になったような感じで、賑やかさも2倍、いやそれ以上になっている。



2人の仲の良い様子を見ながら、軽自動車に乗せてもらい、ナナミさんの家へと向かう。

ナナミさんのお家はアパートの一室だった。
少し狭めの玄関で靴を脱ぎ、中にあがらせていただく。


「お姉ちゃんー!」
「おねえー!」
「ナナミー!」

部屋のドアを開けると、小さな子供たちがナナミさんの元へ突進するように走って来た。

「ただいま、葉月、美月、輝月。」
「この人だぁれ?」

状況が飲み込めないまま、立っている私を2つ結びの女の子が指を指す。

「人のこと指さしちゃダメ、このお姉ちゃんはニカちゃんだよー」

「ニカちゃん!」
「ニカちゃん!」
「ニカ!」

今度は私の方へと3人の子供たちはやって来て、私は身動きが取れなくなる。

ど、どうしましょう…