「そう。ご褒美。これからもコハルの役に立ちたいだろう?」

 するとメリーはびしっと姿勢を正して手を上げた。

「はい! メリーはこれからもコハルさまのお役に立ちたいのです!」

 エルはにっこり笑う。

「その姿の方が、これから何かと役に立ちそうだからね。勿論、君が願えば元の姿にも戻れるはずだよ」

 それを聞いて、私は少しほっとしてしまった。
 メリーだとわかってはいてもこの姿に慣れるには時間が掛かりそうだし、あの癒しの存在がもう見れなくなってしまうのはやっぱり寂しい。
 メリーもそれは一緒だったみたいで。

「本当ですか!? えーと、元の姿、今すぐ元の可愛いメリーに戻るのです!」

 そう声に出して願った途端、メリーの身体は再び光に包まれた。その光はみるみる小さくなっていき、消えると同時に元のふわふわなメリーが現れた。

「戻れたのです! コハルさまー!」

 そうして再び、今度こそ私の胸に飛び込んできたメリーを私は今度こそしっかりと受け止めた。

「良かった、メリー」
「コハルさま~」

 うん。やっぱりメリーはこの姿、このサイズがしっくりくる。