「私は本当に大丈夫ですよ?」

「うん…。そうだね」

依里の〝大丈夫〟が、俺の心に重く圧し掛かってくる。

(俺は、夫として頼りないのかな)

柄にもなく少し落ち込む。

そんな俺をずっと心配そうに見つめる依里。

その顔を見て、せっかくピクニックに来たのだから楽しいものにしないと、と思い直す。

「ほら、依里。着いたよ」