ーー「依里、眠かったら寝てもいいからね?」 「はい!晴人さんは、運転疲れませんか?」 「依里が隣にいるからね。全然疲れないよ」 晴人は依里を安心させるように、優しく微笑む。 依里はその顔を見て、ホッと息を吐く。 (晴人さんから離れたときは、こんなに穏やかな時間を一緒に過ごせるとは思わなかったな…) 依里は晴人の幸せを願い、別れを告げた時があった。