無事に依里の熱も下がり、キスマークに気づいて真っ赤になった顔を見れたので一安心だ。

大事を取り、熱が下がった翌日も安静にして、今日はようやく約束したピクニックに行くことになった。


「依里、無理はしないでね。体調悪くなったらすぐに言うんだよ」

ピクニックができる場所まで歩きながら、隣にいる依里の顔を覗き込む。

「大丈夫です!晴人さんの看病のおかげで全快したので!!」

俺の心配を吹き飛ばすように明るく笑う依里。

心配を掛けまいとする彼女のそういうところが好きでもあり、少し寂しくもある。