「さいってー…趣味悪いんじゃないの」



取り繕う気も失せた私は、この前のお返しとして軽蔑の目を向けてやった。



私、こんな男に声掛けてたわけ…?



「逆ナンが趣味の有栖さんには言われたくないけど?」



「あ、あれはたまたまだし…!趣味とか言わないでくれる?」



「どーだか。もっと危ないこととかやってんじゃない?」



「はぁ〜?!」



無理、引く。



顔がいいからって何言っても許されると思ってない?



そーゆーの、ほんっとに無理だから!!



「言っとくけど、好きでこんな格好してる訳じゃないから!親に言われて仕方なーくやってるの!そうじゃないとほら、みんな私に惚れちゃうし?モテてモテて大変だから、地味子になってるだけ!勘違いも甚だしいわ!」



はぁ…はぁ…っ。



言ってやった…!