キッとぶつかった奴を見る。


俺はソイツを見たとたん、目を見開いた。


当たった相手…それは―…



「あ…拓斗…」



猪口 苺…俺が守るッて決めた奴だった…



「………」



俺は苺の声を聞かず、クラスに入った。そして自分の席に着く。


苺とは小さい頃からの幼馴染。何をする時もいつも一緒だった。


俺達が小学校の時、俺と苺の仲で変な噂が流れた。


幼い俺達にはどうする事も出来なかった。


……悔しかった。


俺はグッと唇を噛む。


何度も泣いていた苺。 笑顔が見れなくなってショックを受けた。



 守るって決めたんだ。