蛇族はかつて、エデンの林檎を食べてこの世のありとあらゆる「感情」を知りこの世の全ての理不尽が目に見えるようになった。





その代償に神様から、永久に天界から追放されて「地獄」と呼ばれる世界に移り住むことになったと。




だが蛇は諦めきれず、人間が初めて苦しい「感情」という厄介な心を持って苦しい思いをして下界で生きていることに疑問を持ったんだ。




天界の住人は人間で言うところの「感情」を持ち合わせていないため様々な「格差」を感じ取ることができない。




そして天界には「禁忌図書館」といういざ困ったときには頼れる場所があるのに、人間達は1人でその道標を探らなければならないことに、おかしいと蛇は感じ始めたみたい。



蛇の唯一の長点は、頭の良さ。



地獄にいる悪魔達を嘘と強奪で支配し、仲間にして、禁忌図書館の鍵を奪って人間界に「禁忌図書館」という場所を教えようとしたんだ。



ところがーーそこで蛇達は油断してしまった。



「やっと人間の手助けが出来る」と肩の荷が下り、悪魔に心の空きを突かれてしまったんだ。




「悪魔は蛇にいいように使われた、恨みやつらみを募らせていたのね。蛇の心の空きをついて裏切ったの。そして一度鍵を悪魔の手によって奪われた」



悪魔の手によって、「禁忌図書館の鍵」は奪われ悪魔は「禁忌図書館」のありとあらゆる情報を駆使して、人間達をいいように騙し始めて「商売」を持ちかけたんだって。




その「商売」の影響で、人間界の格差や争い事は酷く激しくなって悲惨な状況になったって。



「じゃあどうして……僕達はの手に鍵が残ってるの?奪われたんでしょ?この鍵は悪魔に」