わたしが立ちあがると、賢ちゃんは首のうしろをかきながら、
「うーん、あの店には、ぼくも一度しか行けてないんだ。商売っ気がないというか、店をあけてるほうが珍しいくらいだよ」
「そうなの? じゃあ、電話して確認してみるよ。えっと、ネットで検索して……」
スマホを取りだしたわたしを見て、賢ちゃんが苦笑いする。
「無駄だと思うよ。ネットには店の住所しか出てない。それでぼくも苦労したんだから。何度も通いつめて、ようやく行けたんだよ」
「ええ……」
「オーナーが変わった女性でさ、自分のことを白き魔女――いわゆる白魔女だって言ってた」
「白魔女……?」
小首をかしげたわたしに、賢ちゃんが説明する。
「人に仇なすのが黒魔女だとすれば、害のないのが白魔女だよ。病気をなおす薬をつくったり、人にかけられた呪いをといたりね」
へえ! 正義の魔女だね!
「魔除けの水晶玉の効果を考えると、あのオーナーは本当に白魔女かもしれないな」
「うん! きっとそうだよ! やっぱりわたし、今からダメ元で行ってみるよ!」
もしお店が営業していたら新しい魔除けグッズが手に入るし、その白魔女から魔石について話を聞けるかも?
「うーん、あの店には、ぼくも一度しか行けてないんだ。商売っ気がないというか、店をあけてるほうが珍しいくらいだよ」
「そうなの? じゃあ、電話して確認してみるよ。えっと、ネットで検索して……」
スマホを取りだしたわたしを見て、賢ちゃんが苦笑いする。
「無駄だと思うよ。ネットには店の住所しか出てない。それでぼくも苦労したんだから。何度も通いつめて、ようやく行けたんだよ」
「ええ……」
「オーナーが変わった女性でさ、自分のことを白き魔女――いわゆる白魔女だって言ってた」
「白魔女……?」
小首をかしげたわたしに、賢ちゃんが説明する。
「人に仇なすのが黒魔女だとすれば、害のないのが白魔女だよ。病気をなおす薬をつくったり、人にかけられた呪いをといたりね」
へえ! 正義の魔女だね!
「魔除けの水晶玉の効果を考えると、あのオーナーは本当に白魔女かもしれないな」
「うん! きっとそうだよ! やっぱりわたし、今からダメ元で行ってみるよ!」
もしお店が営業していたら新しい魔除けグッズが手に入るし、その白魔女から魔石について話を聞けるかも?