* * *
次の日は金曜日だった。
今日を乗りきれば休みということもあり、聖ネクサス学園の校門に向かう生徒たちはいつにもまして元気だ。
駅でいっしょになった佐々木さんと小村さんも、やけにテンションが高い。
それに引きかえ、わたしの足どりは重くて……。
校門の前で立ちどまって、わたしは弱々しい声で言った。
「わたし、ちょっと用があるから、佐々木さんたちは先に行ってて……」
「いいけど、用事なら、あたしたちもつきあうよ?」
佐々木さんの言葉は正直うれしい。
ひとりで会いたくないもん。
でも、あのドS王子は女の子に対して容赦がないから、やっぱりわたしひとりで会おう。
そう思ったときだった。
「あっ……」
ひときわ背の高い、金髪の男の子がやってくるのが見えたんだ。
取り巻きの女の子たちもいっしょだ。
「あっ、紫音センパイじゃない!?」
「きゃあ、超ラッキー!」
佐々木さんと小村さんが黄色い声をあげると、校門の前は大さわぎ!
「ホントだ、紫音センパイよ!」
「おはようございます! 紫音センパイ!」
さすがはイケメン王子・神谷紫音といったところ。
すごい人気だ。
次の日は金曜日だった。
今日を乗りきれば休みということもあり、聖ネクサス学園の校門に向かう生徒たちはいつにもまして元気だ。
駅でいっしょになった佐々木さんと小村さんも、やけにテンションが高い。
それに引きかえ、わたしの足どりは重くて……。
校門の前で立ちどまって、わたしは弱々しい声で言った。
「わたし、ちょっと用があるから、佐々木さんたちは先に行ってて……」
「いいけど、用事なら、あたしたちもつきあうよ?」
佐々木さんの言葉は正直うれしい。
ひとりで会いたくないもん。
でも、あのドS王子は女の子に対して容赦がないから、やっぱりわたしひとりで会おう。
そう思ったときだった。
「あっ……」
ひときわ背の高い、金髪の男の子がやってくるのが見えたんだ。
取り巻きの女の子たちもいっしょだ。
「あっ、紫音センパイじゃない!?」
「きゃあ、超ラッキー!」
佐々木さんと小村さんが黄色い声をあげると、校門の前は大さわぎ!
「ホントだ、紫音センパイよ!」
「おはようございます! 紫音センパイ!」
さすがはイケメン王子・神谷紫音といったところ。
すごい人気だ。