それもこれも全部、颯也君が慰めてくれたおかげだった。


きっと、彼がそんな事してくれなきゃ今も塞ぎ込んでいたと思う。


だから、その決意と感謝を伝えようと思って颯也君の部屋へ行った。


――コンコンッ


「そ、颯也君…?入ってもいい?」


「ん、いいよ」


部屋に入ると、颯也君が勉強をしていた。


メガネをかけている姿に、また鼓動が早くなった気がした。


でも、やっぱり知らんぷりした。


「どうした?」