彼の放った言葉は、何処かで聞いた覚えがあった気がしたが…


颯也君に言われた優しい言葉で、私の涙腺は限界を超えた。


「う…、……うぅ……、うぅっ……

も、もう…やだよ……、颯也…君…」


「うん…。俺がいるから泣きたいだけ泣け」


「うぅ……。っ………う……っ」


そのあと、私が泣き止むまでずっとそばで颯也君は抱きしめていてくれた。







「美羽？！大丈夫？！何処か具合でも悪いの？！」


そう前のめりになりながら聞いてきた琴葉に私は笑顔で首を振った。


「ううん、ちょっと大切なもの失くしちゃって…。あ！でも見つかったから大丈夫だよ！」