数学のワーク?

かばんをゴソゴソあさったけど、そんなものは見あたらない。

恋衣
<私もなかったから返ってきてなさそうだね。>

林菜
<やっぱり?
どうする?
宿題だけど>

恋衣
<じゃあ私、学校にとりに行くよ。
林菜ちゃんの分ももらっておこうか?>

林菜
<え!いいの?>

恋衣
<うん!まかせといて!>

きっと林菜ちゃんは私なら「うん」って言うと思って頼んだんだろうな…。

少しでも友達を疑ってしまった私は自分に呆れてため息をつく。

よーし、切り替えて学校行こう。

…土曜日だけど。

自習室に勉強しに来たってことでいいか。

家からなるべくはなれておきたいし。

私は制服に着替えてかばんに勉強道具を入れる。

休日の自習室は1人もいないってあいちゃんが言ってた気がする。

1人だと気が楽だなあと思って自転車を走らせはじめた。