二人の女性は、何故か同じ格好をしている。一昔前に流行った、韓国ドラマに出てくるチュマチョボリのような服を着て手には大きなハエ叩きのような物を持っている。

 いや、待てよ。チュマチョボリじゃない。この服装って、歴史の教科書で見たような……。

 そうだ!確か奈良時代か、飛鳥時代の服装に似ている。

 “__飛鳥時代”

 その言葉に、サッと血の気が引いていく。

「アリマノミコさん!」

 急いで来た道を戻ると、彼はさまだ縁側に座ってボーッとただ空を眺めていた。

「優花殿」

「今って西暦何年!?」

「セイレキ?」

「えっと、元号は!?」

 彼は、眉間に皺を寄せる。

「……月にも元号があるのか?」

「あ、あるよ!」

 正確には月じゃないけれど、訂正するのも面倒だ。